Q.事実婚、未届の妻、内縁のメリットとデメリットは?

事実婚、未届の妻、内縁のメリットとデメリット結婚/婚姻届
事実婚、未届の妻、内縁のメリットとデメリット

最近では事実婚を選択する方も増えてきましたが、事実婚についてよく分かっていないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、事実婚のメリットとデメリットとその回避方法について詳しくまとめましたので、事実婚を検討するときの参考にしてみてください。

事実婚の8つのメリット

メリット1. 別れたとしても戸籍に影響しない

事実婚では、入籍手続きを行わないため、夫婦のどちらも実家の戸籍から外れずに済みます。そのため、婚姻関係が終わったとしても、戸籍に離婚した旨が記載されることがありません。

メリット2. 夫婦別姓のままにできる

婚姻届を提出しない事実婚では、結婚しても夫婦で別姓のままになります。姓が変更となる精神的なストレス軽減と氏名変更が必要なサービスの事務手続きが減るというメリットがあります。

また姓が変わらないため、職場や仕事関係の方に結婚の旨を知らせる必要がないメリットもあります。

氏名変更が必要なサービスについて
・マイナンバーカード/通知カード
・印鑑証明証
・運転免許証など、各種免許
・銀行・証券会社などの金融口座、キャッシュカード
・クレジットカード
・パスポート
・健康保険
・国民年金(厚生年金)
・生命保険や損害保険の契約者や受取人
・携帯電話、固定回線、固定電話
・保有資格
・アプリや通販サイト、新聞などの継続契約

メリット3. 親戚が増えない

入籍した場合、相手の義理の親や兄弟姉妹と法律上の親戚になってしまいますが、事実婚の場合は姻族にはならないため、気を患わず親戚付き合いが不要になります。

メリット4. 職業上の独身を貫ける

結婚をしていることが立場上不利になる職業もあると思います。そのような場合には、社会的には独身を宣言でき、二人の間で関係性を確認するための手段としては、事実婚は最適と言えます。

メリット5. 離婚の手続きが簡易

事実婚で夫婦関係を解消する場合は、そもそも役所に婚姻届を申請していないため、離婚届も必要ありません。

旧姓へ氏名を戻す手続きもないため、別居若しくは住民票の届け出だけで完結します。

メリット6. 社会保険 (健康保険・国民年金) の対象になる

社会保険の扶養対象にすることが可能です。

国民年金の第三号被保険者とは、会社員や公務員(第二号被保険者)に扶養されている20歳以上60歳未満の主婦・主夫が対象の年金のことで、保険料を支払わなくていいメリットがあります。

事実婚では、年間所得額が130万円未満などの条件を満たせば、この第三号被保険者の対象となることが可能です。

また、健康保険に関しても、健康保険組合ごとに事実証明の資料提出義務がありますが、たいていの保険組合では事実婚は対象となっています。

メリット7. 不妊治療費の助成の対象になる

以前は、不妊治療費の助成対象に、事実婚夫婦は含まれておりませんでしたが、2021年1月より事実婚夫婦もその助成対象になりました。

メリット8. 携帯電話、スマートフォンの家族割の対象

ほとんどの携帯電話会社では、事実婚や同性パートナーでも「家族割」が適用されようにプランが改訂されています。

ドコモ、au、ソフトバンク、mineo、UQなど

事実婚の11つのデメリットと回避方法

デメリット1. 遺産の相続ができない

内縁の夫が死亡した場合でも、残された内縁の妻は、法律上の夫婦関係がないため、法定相続人にはなれず、内縁の夫の遺産を相続することはできません。こちらは、内縁の妻が死亡した場合でも同様になります。

デメリット2. 医療行為の同意や死後の対応ができない

入院・手術を行う場合は、通常患者本人から同意を得ますが、意識不明の重体の際は、家族や親族が同意をします。この同意の代理について、内縁関係者が行う場合については、明確に定めたガイドラインや法律がないため、医療機関や医師の裁量となっています。

そのため、事実婚の場合は、内縁の相手が入院・手術が必要な場合でも、家族として同意書のサイン、面会や立ち合いができない、病状説明を受けられない、遺体を引き取れないなど制限されることが多くなっています。

また、事実婚では、相手方の死後、相手方の銀行口座などを取り合う買うことができず、財産の処理に困ります。その他死後の葬儀・埋葬・納骨・お墓等も取り扱う権利がないため、何も対応することができずに苦慮することになります。

デメリット3. 相続税の配偶者税額軽減がない

事実婚では法律婚のように自動的に法定相続人にはなれませんが、遺言書・死因贈与契約の作成、生命保険金の受取人指定により、遺産を相手方に譲渡することは可能になります。事前の準備で遺産を相続できた場合でも、内縁の妻は税金面で不利になってしまいます。

相続税法では、配偶者の税額が軽減される規定があるのですが、内縁の妻はその規定を適用できず、税額が増えてしまいます。また、内縁の妻は、配偶者や一親等の血族でもないことから相続税額の二割加算の対象者になってしまいます。

このような相続などの相談窓口の案内を無料で対応してくれる窓口が日本法規情報になります。遺言書や相続税の相談などに是非ご利用してみてください。

デメリット4. 贈与税の配偶者控除がない

事実婚では、贈与税についても配偶者控除が利用できないため、税金の支払いが届出婚よりも不利になってしまいます。

デメリット5. 所得税の配偶者控除・医療費控除がない

届出婚で扶養に入る配偶者がいる場合は、所得税の配偶者控除や医療費控除の適用を受けて、税金を減らすことができます。

そのため、専業主婦など共働きでない場合は、法律婚のほうが経済的な負担が少なくなります。

デメリット6. 遺族年金が受け取れない場合も

遺族年金も、「事実婚関係にある者+生計維持関係にあった者」という条件を満たしていることを証明できなければ、受取ができない可能性があります。

デメリット7. 会社の福利厚生が受けられない

家族手当などの福利厚生の制度も、事実婚の場合、会社によっては適用対象外となることがあります。

デメリット8. 認知をしないと父親と親子関係が発生しない

戸籍が分かれている事実婚の夫婦に生まれた子どもは、自動的に「非嫡出子」として母親の戸籍に入るため、姓も母親の姓を名乗ることになり、子供の姓を父親の姓に変えたい場合も、認知した上で家庭裁判所での手続きが必要となります。

また、夫が子供と法的な親子関係を発生させるためには別途「認知」が必要になります。何も手続きを行わない場合、子どもの父親欄は空欄のままになってしまいます。

認知がされていない場合は、ふたりの子どもでも扶養や相続の対象にならないので、数十年後に遺産を受け取ることができず、デメリットが判明することになります。

デメリット9. 夫婦共同で親権者になれない

届出婚で2人の間に生まれた子供は、手続きせずとも夫婦2人の子供であると法的に認められ、親権も共同で持つことができます。

しかしながら、事実婚では、子どもの親権は原則として母親にあり、父親が認知するだけでは、父親には親権は発生しません。認知した上で家庭裁判所への請求で親権を母親から父親に変更も可能となりますが、夫婦共同で子供の親権者となることができません。

デメリット10. 家族関係の証明書がない

賃貸住宅の契約をするときなど、夫婦であることの証明が必要な場面がありますが、事実婚では、戸籍のように家族関係・親族関係を証明できる公的な証明書が存在しません。

そのため、家族関係を証明しなければならない際には、未届の妻などの記載がある住民票、生命保険の証書、事実婚の夫婦であることを記した公正証書で証明をしていくことになります。

パートナーシップ制度の利用が便利

パートナーシップ制度とは、自治体が婚姻と同等の関係であることを同性カップルに対して認める制度で、自治体によっては異性の事実婚を対象にしている場合があります。

この制度による「パートナーシップ宣誓書」を利用することで、契約や各種手続きが戸籍謄本などの代替として利用できることもあるため、利便性が高いと思われます。

2021年10月現在、110以上の自治体でパートナーシップ制度が施行され、人口カバー率は5割に近づいています。

デメリット11. 生命保険の手続きが煩雑

生命保険の保険金の受取人を事実婚の相手に指定は可能になっていますが、保険金額の上限、面談、事実婚の証明書類、同居期間の長さや配偶者の存在の確認等、いくつかの条件を満たす必要があり、通常よりも煩雑な手続きが発生します。

そのため、条件が比較的簡易な保険会社もあるため、保険会社をいくつかあたることもよいと思われます。

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