Q.住民票は実家で、大学のある都道府県で選挙権はあるか?

学生・一人暮らし

住民票の地域でしか選挙権はない

A.住民票のある選挙区での、選挙権はありますが、住民登録していない地域での選挙権はありません。

地方自治体の選挙の場合、ある特定の候補の関係者が、選挙の直前に大量に住民票を移して、有権者を増やす等の不正を防ぐために、当該自治体に、転入してから引き続き3ヶ月以上居住している人を対象として、選挙人名簿を作成します。

その選挙人名簿に登録されていなければ、投票ができない仕組みになっています。

現在住んでいる地域での選挙をしたい場合は、当該選挙の告示日の前日の3ヶ月以上前までに住民票を移動させておく必要があります。

3ヶ月過ぎないと、選挙権がなく、投票できない

住民票の移動と選挙について詳しく知りたい方は下記をご参照下さい。
Q.住民票の移動した後(引越し後)、いつ選挙権が復活しますか。
https://xn--pqqy41ezej.com/?p=330

また、住民票と成人式の出席場所について知りたい方は下記をご参照下さい。
Q.住民票を移動しましたが、実家のある市で成人式に出席できますか。出席したい場合はどうすれば
https://xn--pqqy41ezej.com/?p=141

地方選挙と国政選挙で、住民票の移動の有無と時期による、選挙先の違いを場合分けしましたので、ご参考にして下さい。

地方選挙の事例

(1)実家と住民票はA県B市。
(2)自分は20歳以上で、C県の大学に通い、C県D市に住んでいる。
(3)A県の県知事選挙やB市の市長選挙には、選挙日にA県B市の実家に戻れば投票が可能。
(4)A県の県知事選挙やB市の市長選挙には、選挙日前にA県B市の実家に戻れば、期日前投票が可能。
(5)A県の県知事選挙やB市の市長選挙には、C県D市で、手続きを行えば、不在者投票が可能。
(6)住民票の移動を行わなければ、C県の県知事選挙やD市の市長選挙に投票することはできない。
(7)C県の県知事選挙やD市の市長選挙の告示日の前日の3ヶ月以上前までに住民票を移動させれば、C県の県知事選挙やD市の市長選挙に投票することができるが、A県の県知事選挙やB市の市長選挙に投票はできなくなる。

国政選挙(衆議院・参議院)の事例

〈1〉実家と住民票はA県B市。
〈2〉自分は20歳以上で、C県の大学に通い、C県D市に住んでいる。
〈3〉A県B市の選挙区の国政選挙には、選挙日にA県B市の実家に戻れば投票が可能。
〈4〉A県B市の選挙区の国政選挙には、選挙日前にA県B市の実家に戻れば、期日前投票が可能。
〈5〉A県B市の選挙区の国政選挙には、C県D市で、手続きを行えば、不在者投票が可能。
〈6〉住民票の移動を行わなければ、C県D市の選挙区の国政選挙に投票することはできない。
〈7〉国政選挙の告示日の前日の3ヶ月以上前までに住民票を移動させれば、C県D市の選挙区の国政選挙に投票することができるが、A県B市の選挙区の国政選挙に投票はできなくなる。

親元を離れた60%以上が投票できない問題

公職選挙法の変更により、選挙権は住民票がある自治体でしか行使できませんが、選挙権が得られる年齢が18歳以上になりました。

しかしながら、調査結果※よれば、親元を離れて暮らす学生の63%が住民票を移しておらず、住んでいる場所で投票できないことが分かっており、住民票が移されていない問題は、若者の投票率が上がらない理由の1つとなっています。

※選挙の啓発活動を行う公益財団法人「明るい選挙推進協会」が、全国の15歳から24歳までの若者を対象に、インターネットを通じて行った調査
http://www.akaruisenkyo.or.jp/wp/wp-content/uploads/2015/07/18sai_bunseki.pdf

しかしながら、若者は、投票よりも、成人式の参加場所などについて、心配しており、この問題を解決(説明)しなければ、住民票の移動が適切に行われないものと推察されています。

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