茨城県取手市、マイナンバー記載の住民票を誤交付
茨城県取手市は2015年10月13日、自動交付機で10月5日から9日にかけて発行された69世帯100人分の住民票に、共通番号(マイナンバー)制度の個人番号を誤って記載していたと発表した。
69世帯のうち43世帯の住民票が、すでに勤務先の民間企業、その他民間企業や公共機関などに提出されているという。
詳細
12日時点の状況で、発行した69人分の住民票のうち、流出状況は以下のようになっています。
・公共機関へ提出してしまった人が9人
・勤務先の民間企業が7人
・そのほか民間企業が7人
・未提出ですでに差し替えた人が22人
・差し替え予定が19人
・まだ連絡がつかない人が2人
すでに住民票を自動車販売店などに提出した市民もおり、不安を訴えた申し出のあった3世帯5人の番号を変更に関しては、県とも協議して市は応じる方針。ただ個人番号を記載した通知カードは14日に一斉に発送するため現在の番号が記載される。影響のあった69世帯には市の職員が訪問して謝罪、正しい住民票を渡したという。
総務省によると、2015年10月5日にスタートした同制度を巡り、個人番号が外部に漏れたケースは初めてで、同様のミスがないか都道府県を通じて市区町村に確認を求めた。
取手市ではシステム上は自動交付機では、住民票に個人番号を記載できるが、記載希望の確認が困難なため、一律で記載しないようにしていた(市民課)。
自動交付機には、自動交付機では個人番号を記載した住民票を発行できないため、住民票発行の際に窓口で、希望すると個人番号が記載される、窓口で発行するように案内を掲示していたという。
取手市で設定ミスが発覚したのは2015年10月9日午後2時頃。前日に交付を受けた市民利用者から、「交付された住民票にマイナンバーが記載されているが大丈夫か」と指摘があり、誤記載が判明した。
同日午後2時過ぎに自動交付機を停止し、茨城計算センターが正しい設定を施して午後2時30分ごろに復旧させた。
取手市の電算業務委託業者ベンダーである茨城計算センターが10月3日にシステムを設定した。
その際、個人番号を記載しないこととする設定を漏らし、誤って番号を記載する設定にしてしまったという。
10月5日に市民課も作業内容の確認をしていなかった。「3日に設定した住民基本台帳システムは正しく設定できていることを確認して安心してしまった。自動交付機発行システムも正しく設定できているだろうと考え、確認しなかった」という。
取手市には本庁舎と藤代庁舎に1台ずつ自動交付機があり、2台とも設定ミスがあり、10月5日から9日まで自動交付機で発行した住民票に個人番号を誤って記載した。
藤井信吾・取手市長は「チェック機能を強化し、再発防止に努めていく」とのコメントを出した。
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