Q.パスポート写真の通らないダメな例(髪型,化粧,カラコン,メガネ)を教えて下さい。

パスポート写真のダメな例 通らない・取り直しになる 髪型/化粧/カラコン/メガネパスポート
パスポート写真のダメな例 通らない・取り直しになる 髪型/化粧/カラコン/メガネ

はじめに

 パスポートの写真は、海外渡航にあたり、自分自身を証明する大変重要なものです。

 写真が規格に合わないもので、運よく、パスポートを作成できたとしても、海外に入国する際に、審査が入念になり、別室に呼ばれる可能性もあります。言語も異なる海外で渡航がスムーズに行くように、規格にあった写真で、パスポートの申請を行うことをお勧めします。

IC旅券と写真の国際規格

 各国の出入国管理等における本人確認において、将来、パスポートに内蔵されているICチップの顔画像とそのパスポートを提示した人物の顔を電子機器の顔画像認証技術システムで照合することを想定して「IC旅券」の国際標準が定められ、2006年3月20日より、新しいタイプのパスポート「IC旅券」の導入が開始されました。

 「IC旅券」の導入と同時にパスポート申請用の写真の規格についても、国際民間航空機関ICAO)の勧告に基づき、定められています。

ICチップ付きのIC旅券

写真の規格

パスポート写真

・申請者本人のみが撮影されたもの
・提出の日前6か月以内に撮影されたもの
・正面を向いたもの、無帽、無背景
・縦45ミリメートル×横35ミリメートル(縁なし)
・右記画面の各寸法を満たしたもの
・顔の寸法は頭頂(髪を含む)からあごまで
・カラーでも白黒でも可
・鮮明であること(焦点が合っていること)
・明るさやコントラストが適切であること
・影のないもの
・背景と人物の境目がわかりにくくないもの
・白髪の方は背景がなるべく濃いものに
・眼鏡のレンズに光が反射していないもの
・平常の顔貌と著しく異ならないもの(例えば、口を開き歯が必要以上に見えているものは不可)
・サングラス、マスク及び前髪などが目を隠すなど顔が確認しにくくないもの
・ヘアバンドなどで頭髪を覆っていないもの
・変色していないもの、傷や汚れのないもの
・デジタル写真の場合、ジャギー(階段状のギザギザ模様)がないもの
・デジタル写真の場合、写真専用紙等を使用し、画質が適切であること
カラーコンタクトはNG
※この写真がパスポートに転写されます。
※頭頂からあごまでが34±2mmであるなど申請書に記載されている規格を満たしていることが必要です。
※写真の裏面には申請者の氏名を(表面に文字が浮かび出ないよう筆圧に注意して)記入して下さい。
※記入の際は、表面にインクがにじまないように、また凸凹が出ないようにご注意下さい。

適当な写真例

適当なパスポート写真適当なパスポート写真

不適当な写真例

顔の位置が中心からずれている顔が横向きのもの顔が左右に傾いている椅子などの背景がある
背景に影が写っている背景に柄があるサングラスをかけたり、人物が特定できないものメガネのフレームが目にかかっている
フレームが非常に太く、目や顔を覆う面積がおおきいもの照明が眼鏡に反射している前髪で目元が見えない帽子で頭部が隠れている
マスクで顔の器官の一部が隠れている装飾品等で顔や頭の輪郭が隠れている幅広のヘアバンド等で頭部が隠れている平常の表情と著しく異なる
フラッシュ等で瞳が赤く写っている顔に影がある背景がきつく人物を特定しずらいピンボケや手ブレにより不鮮明顔に影がある
ノイズ(画像の乱れ)があるドット(網状の点)やインクのにじみがあるジャギー(階段状のギザギザ模様)がある変形やマスキング(縁取り)などの画像処理を施している

不適当な写真について

上記の事例のように、
(1)旅券の人物の顔を電子機器等で照合していくことが見込まれることから、眼鏡のフレームや照明の反射が目にかかっているものやフレームが非常に太いものなどは、証明の妨げとなる可能性があります。
(2)撮影時にピンとがあっていなかったり、手ブレのために画像が不鮮明なもの、背景に人物の影があるものは不適当になります。
(3)デジタルカメラで撮影された写真やデジタル印刷の場合、ドット(網目状の点)、ジャギー(解像度が低く、階段状のギザギザ模様が見えている状態)、インクのにじみなどが見られるものは不適当になります。
対策としては、解像度を上げる、写真専用紙を使用し、鮮明な画像で印刷して下さい。
(4)眼鏡やヘヤバンド意外にもの、帽子や衣服、布、マスク、イヤリング、カチューシャなど、顔の器官が隠れるような大きな装飾品は好ましくありません。小さな装飾品で、顔の器官を隠さず、髪を上げるような小ぶりのヘアピンなどは受理されることが多いですが、大きい場合は受理されないこともあるため、ご注意ください。
(5)画像ファイルの過剰な圧縮が原因となることが多いノイズ(画像の乱れ)や変形やマスキング(縁取り)などの画像処理を施したもの、美顔効果のためにフォトショップで加工処理を施したものは不適当になります。

髪のボリュームが多い場合

 顔写真の国際標準はシステム判定による本人確認の精度が向上するよう定められております。システムによる照合の多くは、目、鼻、口などの位置等を重視しており、時間の経過に伴い変化する髪型や髭についてはあまり重視しておりません。

 そのため、髪のボリュームが大きい場合には、下記図に示すように、髪を除く顔の大きさを確保するために、「両眼の中心から頭頂までの距離」を「両眼の中心からあごまでの距離」に同じとみなしてトリミングし、目、鼻、口等の位置が上記「パスポート用写真の規格」と同じになるようにしてください。

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