【ニュース】戸籍の漢字に読み仮名の法制化とキラキラネームの議論

法制審議会第191回会議(令和3年9月16日開催)住民票ニュース
法制審議会第191回会議(令和3年9月16日開催)

戸籍の漢字に読み仮名の付与を検討へ

 上川陽子法務大臣が、2021年9月16日、身分証明の根本となる公文書「戸籍」に記された氏名の漢字に、行政手続きなどのデジタル化などを進めるため、読みがなを付ける検討を法制審議会(法相の諮問機関)に諮問しました。

法務省:法制審議会第191回会議(令和3年9月16日開催)

氏名の読み仮名の法制化に係る戸籍法令の改正に関する諮問第116号について

 上川陽子法務大臣は、法制審議会第191回会議にて、以下の116号の諮問をしています。

氏名の読み仮名の法制化に係る戸籍法令の改正に関する諮問第116号について

氏名の読み仮名の法制化に係る戸籍法令の改正に関する諮問第116号について

氏名の読み仮名の法制化に係る戸籍法令の改正に関する諮問第116号について リンク

戸籍の氏名欄は、現状漢字のみ

 戸籍の氏名欄は現在、戸籍の氏名には漢字しか記載されておらず、読みがながないため、行政手続きなどのデジタル化の妨げになっているとして、行政を含めた社会のデジタル化を推進する中で、読み仮名を付けることで個人データ検索しやすくさせ、行政の事務処理を効率化させる目的となっています。

 2024年にマイナンバーカードの海外利用が始まるのに合わせ、カードに氏名をローマ字表記する目的もあります。

 法務省は関係法令の改正案を2023年の通常国会に提出予定となっています。

出生届の「よみかた」が戸籍と紐づけられていない

 出生届には「よみかた」の記入欄が存在し、自治体は住民基本台帳で、読み方を把握しているが、戸籍と連動される仕組みにはなっておらず、実務上事務処理には使えない状況です。

キラキラネームの議論も

 法制審議会では「キラキラネーム」と呼ばれる個性的な名前など、表記や読み方が多様化しており、漢字本来と異なる読み方がどこまで許容されるか、どの程度まで自由に認めるかなどを議論される見通しです。

今後の実務について

 これから生まれる子どもは、出生届などをもとに戸籍に読みがなを記載する一方で、5200万件にのぼる現在の戸籍については、新たに読みがなを加える必要があり、一定の期間を設けて届出を義務づけるなどの手続きが検討されています。

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